アステラス健保 健保だよりNo.43
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わが国には、糖尿病の有病者が約950万人、予備群が約1,100万人もいると推計されています。「美食家がなる病気」「糖尿病家系の人がかかる」といった思い込みは捨てて、誰もがかかる可能性があるこの病気について、正しい知識をもちましょう。糖尿病※ここでは2型糖尿病について解説しています。特定健診ではこの項目をチェック糖尿病ってどういう病気? 糖尿病を予防するには 糖尿病に関しては、特定健診の右の3つの項目に注目してください。正常の範囲内であっても、数値が徐々に高くなっていないか、チェックしておきましょう。 糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が多くなる病気です。健康な人の場合、食後に増えた血液中のブドウ糖は「インスリン」というホルモンによって体内に取り込まれ、エネルギー源となります。糖尿病になると、インスリンの量が少なかったり効きが悪かったりして、血液中のブドウ糖が体内に取り込まれず、血糖値が高いままとなります。 初期はとくに症状はありませんが、徐々に血管や神経が傷つき、さまざまな合併症を引き起こすのが糖尿病のこわいところです。 糖尿病の多くは、糖尿病になりやすい体質(遺伝的素因)に、食べすぎ・運動不足・ストレスといった生活習慣(環境因子)が加わって発症します。これだけポピュラーな病気ですから、誰しも遺伝的素因を多少は持っていると考えておいたほうがよいでしょう。 発症の引き金を引いてしまわないよう、右のチェックリストを参考に、生活習慣を見直してみましょう。123血管細胞血管細胞インスリンの分泌・作用が十分でブドウ糖が細胞に取り込まれてエネルギー源に。インスリンの分泌・作用が不十分でブドウ糖が細胞に取り込まれにくい。健康な人糖尿病ブドウ糖インスリンブドウ糖インスリン□食事時間が不規則□脂っこいものをよく食べる□お酒をたくさん飲む□甘いものをよく食べる□野菜や海藻類をあまり食べない□運動不足である□ストレスがたまっている□ゆっくり休めていない糖尿病を招きやすい生活習慣チェック●空腹時血糖保健指導判定値100mg/dL受診勧奨判定値126mg/dL●HbA1c(NGSP値)保健指導判定値5.6%受診勧奨判定値6.5%●尿糖基準値 陰性(-)空腹時の血液中のブドウ糖の量を測定します。この値が高い人は糖尿病のおそれがあります。過去1~2カ月間の血糖の状態を知ることができる血液検査です。この値が高い人は糖尿病のおそれがあります。尿に糖が含まれているかを検査します。陽性(+)の場合は糖尿病のおそれがあります。みんなで取り組む 生活習慣病対策4
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