アステラス健保 健保だよりNo.49
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 ストレスという用語は、もともと物理学の分野で使われていたもので、物体の外側からかけられた圧力によってゆがみが生じた状態をいいます。心や体にかかる外部からの刺激をストレッサーといい、ストレッサーに適応しようとして、心や体に生じたさまざまな反応をストレス反応といいます。 私たちの心や体に影響を及ぼすストレッサーは大きく3つに分類できます。 「ストレスは人生のスパイス」なんて言葉もあるように、適度な刺激は生活をイキイキさせます。しかし大きすぎるストレス、長く続くストレスは心身の不調につながります。心身のバランスを崩さないために大切なことは、「ストレスに気づくこと」と「ストレスに対処すること」です。① 「物理的ストレッサー」(暑さや寒さ、騒音や混雑など)② 「化学的ストレッサー」(公害物質、薬物、酸素欠乏・過剰、一酸化炭素など)③ 「心理・社会的ストレッサー」(人間関係や仕事上の問題、家庭の問題など)心のサイン・不安や緊張が高まって、イライラしたり怒りっぽくなる・ちょっとしたことで驚いたり、急に泣き出したりする・気分が落ち込んで、やる気がなくなる・人づきあいが面倒になって避けるようになる・趣味などが楽しめない体のサイン・肩こりや頭痛、腹痛、腰痛などの痛みが出てくる・寝つきが悪くなったり、夜中や朝方に目が覚める・食欲がなくなって食べられなくなったり、逆に食べすぎてしまう・下痢したり、便秘しやすくなる・めまいや耳鳴りがする皆さんのストレス解消法をあげてみてください。家族に相談する、旅行、スポーツをする、おいしいものを食べる、お茶やコーヒーなどを飲む、ストレッチをする、温泉、など、ストレスは溜めこまずにこまめに解消しましょう。5分でできること、丸一日かけて思いっきり発散できること、誰かと一緒にすること、一人でもできることなど、さまざまな種類のストレス解消法を持っておくとよいでしょう。また、一人で考えていると自問自答の悪循環になってしまうことがあるため、誰かに相談することはとても大切です。心と体の健康には、早めにストレスに気づいて適切に休んだり、気分転換をすることが重要です。日頃から自分自身に関心をもち、自分自身の発するストレスのサインをキャッチしましょう。次号は「ストレスと胃腸」です。ストレスと胃腸のかかわり、よくある症状をお伝えします。ストレスに気づく仕事の失敗など大きなストレスは気づきやすいですが、慢性的な忙しさや、昇進や結婚といった喜ばしい変化からくるストレスには気づきにくいものです。ストレスを感じていないときでも、自分の行動や考え方がいつもと違うなと感じるときはストレスの影響が出ているサインかもしれません。ストレスに対処する10 木々も芽吹き始め、だんだんと暖かくなってきました。春は三寒四温といわれるように、気温の変化が激しい時期です。また、仕事上の変化(異動や転勤)や進学・卒業といった普段よりストレスの強度が高まるイベントが多くなりがちな時期ともいえます。 多かれ少なかれ、日々さまざまなストレスにふれながら生活している私たちは、ストレスと上手につきあっていくことが必要とされています。今年度の「めんたるへるす通信」は「ストレスとつきあう」をテーマに、ストレスと体(胃腸、心臓、脳神経)のかかわりについて紹介していきます。1回目は「そもそもストレスとは」です。アステラス通信ストレスとはストレスと上手につきあう健康管理室発ストレス反応➡   ストレッサー

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