アステラス健保 健保だよりNo.51
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3 がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させることです。肺がんの検診方法として効果があるとされているのは、「問診」「胸部エックス線検査」「喀痰細胞診」です。「高齢である」「喫煙歴がある」「家族に喫煙者がいる」など、危険因子があり、気になる症状がある場合には、検診を待たずに医療機関を早期に受診しましょう。 肺がんは、顕微鏡で見たがんの形や性質(組織型)から、「小細胞がん」と「非小細胞がん」の2つに分けられます。このうち、約85%を占めるのが非小細胞がんです。組織分類によって特徴が異なり、症状や多く発生する部位、進行の速度はさまざまです。 非小細胞がんには、「腺がん」、「扁へんぺい平上皮がん」、「大細胞がん」の大きく分けて3タイプがあり、もっとも多いのは腺がんです。一方、小細胞がんは、がん増殖のスピードが早く、見つかった時にはすでに転移していることも少なくありません。  肺がんの治療法には、大きく手術療法、放射線療法、抗がん薬を用いる化学療法の3つがあり、それぞれを組み合わせる場合など、患者さんごとに適切な治療が異なります。患者さん自身も自分のがんがどのタイプなのか、よく知っておく必要があります。 早期に見つかれば、肺門部の場合、レーザー治療で完治も可能です。肺がん検診を受けましょう肺がんは4つのタイプに分けられるがんが多く発生する肺門と肺野肺野:肺門の先の肺の末梢部分肺がんの組織型とその特徴組織分類多く発生する場所特   徴非小細胞肺がん腺がん肺野●肺がんの中でもっとも多い●症状が出にくい扁平上皮がん肺門●咳や血痰などの症状が現れやすい●喫煙との関連が大きい大細胞がん肺野●増殖が速い●小細胞がんと同じような性質を示すものもあるその他肺門〜肺野●カルチノイド、腺様嚢胞がん、粘表皮がん、がん肉腫など小細胞肺がん小細胞がん肺門・肺野ともに発生する●増殖が速い●転移しやすい●喫煙との関連が大きい肺門:太い気管支が細く分かれ、肺に入っていくあたり(肺の中心部)肺門肺野肺野

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