アステラス健保 健保だよりNo.51
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 一時的なストレスなら問題ないですが、ストレスが大きかったり長く続いたりすると、心臓の負担が大きくなります。血圧が高い状態が続くと、血管の負担が増えます。またストレスがたまっていると、喫煙や食生活の乱れ、飲酒量の増加、睡眠不足など、生活習慣にも悪影響が出ますので、高血圧や糖尿病など生活習慣病のリスクが上がります。もともと心臓疾患や高血圧のある方は、ストレスにより悪化することがあります。●心臓神経症チクチクとした胸痛、動悸、息切れ、呼吸困難、めまい、不整脈など、心臓疾患によくみられる症状があらわれますが、心電図検査など心臓を検査しても異常が見つかりません。大きなストレスがかかったときや、身近な方を心臓疾患で亡くすなど、心臓疾患に対して不安を抱いているときに見られやすい症状です。初めは小さな症状でも、「もしかしたら自分は心臓疾患ではないのか?」という不安が強くなることで、徐々に大きな症状があらわれるようになります。狭心症の症状とも似ているため、循環器内科などで心臓疾患の有無を診断してもらう必要があります。●白衣高血圧病院や健診センターで血圧を測ると、自宅で測るよりも血圧が高くなることがあります。原因はさまざまですが、医師や看護師との会話で緊張したり、病院の待ち時間に不安を感じたりすることで一時的に血圧が上がってしまいます。 このように、ストレスは私たちの心だけでなく体にも大きく影響します。ストレスをためこまず、生活リズムを整えることが大切です。気になる症状がある場合は、体の疾患が原因の可能性もありますので、まずは医療機関で相談しましょう。次号は「ストレスと痛み」です。ストレスと痛みのかかわり、よくある症状をお伝えします。6 読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋と、楽しいことがたくさんの秋です。反面、肌寒くなり、何となく憂ゆううつ鬱な気分になりやすい季節でもあります。休息と気分転換をとりながら、さまざまな秋を楽しんでくださいね。 今年度のめんたるへるす通信は「ストレスとつきあう」をテーマに、ストレスと体(胃腸、心臓、痛み)のかかわりについて紹介していきます。3回目は「ストレスと心臓」です。アステラス通信ストレスと心臓疾患の関係その他ストレスによる心臓への影響健康管理室発 面接の前にドキドキするのは、ストレスが心臓に影響を与えているからです。 ストレスがかかると交感神経が刺激されて心臓の働きが活発になり、脈が速くなったり、血圧が上がったりします。逆にリラックスした状態のときは、副交感神経が働いて、脈が遅くなり血圧も下がり安定します。このように、ストレスは私たちの心臓や血管に作用しています。ストレス交感神経の働きが高まる心臓の負担増大、血圧上昇など生活習慣の乱れ飲酒量増加、喫煙、運動不足など心臓疾患の発症・悪化

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