アステラス健保 健保だよりNo.52
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 うつ状態やストレスなど、心理・社会的な面で問題のある場合、傷ややけど、あるいは神経の障害が起きていなくても痛みを感じることがあります。これが心理・社会的な要因による痛みです。 また、ストレスを感じていると、本来私たちの備えている「痛みを抑える神経」の働きが弱くなり、痛みをより強く感じたり長引かせたりしてしまいます。 ストレスを感じると、自律神経のバランスが乱れやすくなります。人によっては、頭や首、腰などの筋肉や血管が収縮し血流が悪くなることにより、痛みを感じます。腰痛の約85%はレントゲン検査などでは原因が特定できず、生活習慣やストレス、不安や不眠などが影響していると考えられています。 頭痛や腰痛をコントロールするには、ストレスをためないことも重要です。仕事の合間にストレッチをしたり、休日にマッサージやスポーツなどでリフレッシュするようにしてみましょう。 市販の鎮痛剤は、主に炎症や刺激による痛みに効果がありますので、神経が障害されることによる痛みや心理・社会的な要因による痛みには効かない場合があります。医療機関で相談してみましょう。神経内科や整形外科の他、ペインクリニックのように痛みの治療を専門にしている病院もあります。 「ストレスとつきあう」をテーマに、ストレスと私たちの心身とのかかわりを紹介してきましたが、今回でおしまいです。ストレスは私たちの心だけでなく体にもさまざまな影響を与えます。普段からご自分の心身の状態に関心を持ち、ストレスのサインをキャッチしましょう。神経が障害されることによる痛み炎症や刺激による痛み心理・社会的な要因による痛み10 寒さが本格的になってきました。暑さと同様に、寒さもそれだけで私たちのストレスとなります。寒くて夜なかなか寝付けない方もいるかもしれません。ゆっくりと入浴したり、目元・首元を温タオルなどで温めて、体の冷えをとることで自律神経が安定し、入眠しやすくなります。 今年度のめんたるへるす通信は「ストレスとつきあう」をテーマに、ストレスと体(胃腸、心臓、痛み)のかかわりについて紹介していきます。最終回は「ストレスと痛み」です。アステラス通信ストレスで頭痛や腰痛が起こる!?健康管理室発けが、やけどなど神経の切断や圧迫など人間関係のストレスなど 私たちが感じる痛みは、打撲や切り傷による痛み、すぐ治る痛みや長く続く痛み、刺すような痛みやだるい痛みなど、さまざまな種類の痛みがあります。 痛みを感じる部分も、頭、手、足などさまざまです。「痛み」は原因によって、3つに分けられます。長く続く痛みはこれら3つの原因が複数絡まりあっていることが多いです。

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